オサガメは現在世界1の大きさのウミガメです。テレビで見たのですがとっても大きくて大迫力でした。
調べてみたら、
- 甲羅が薄い
- 口の中の歯がギザギザ
- 潜水時間が超長い、
と気になることがいっぱいでした。
今回は、オサガメの甲羅はなぜ薄いのか、口の中の歯のヒミツ、潜水時間が得意な理由など、オサガメの生態についてご紹介します。
オサガメは世界最大の大きさのウミガメ
オサガメは世界最大の亀で、 爬虫綱 カメ目 オサガメ科 オサガメ属に分類されます。またオサガメ科オサガメ属のウミガメは、現在1種類だけです。
体長 | 1.8~2.2m |
甲長 | 1.2~1.9m |
体重 | 成体300㎏以上(最大900㎏超え) |
上記の通りかなり大きいウミガメで、今生きているカメ目の中で最も大きいです。
史上最大の亀アーケロンが祖先?
約7500万年前に生息していた『アーケロン』。 全長約4メートル、甲長2.2メートル、体重は2トンと、オサガメの2倍ぐらいの大きさで史上最大のウミガメでした。
お互いにかなり大きなカメであることからよく比較されるのですが、アーケロンとオサガメは全く別の種で、オサガメの祖先はアーケロンではありません。
アーケロン | オサガメ |
---|---|
カメ目・プロトステガ科 | カメ目 オサガメ科 |
7500年前にに生息 | 1億年前から現在まで生息 |
北アメリカ内陸部の浅い海 | 主に外洋に生息 より良い場所を求めて自由にどこまでも移動できる |
阿波町の皮膚や角質の板で軽い甲羅 | 皮膚でできた甲羅 |
オサガメとアーケロンは、同じ時期から存在していましたが、より体力があり環境の変化にも対応できたオサガメだけが生き残りました。
オサガメの甲羅がない理由
オサガメには甲羅がありません。正確に言うと骨と鱗でできた薄い皮膚で覆われた甲羅があります。ブニブニとゴムのような感触です。
なぜこんなに薄くて柔らかい甲羅なのかと言うと、オサガメが深く潜水した時に深海の水圧にも耐えられるように適応しているからです。
甲羅には縦方向に7本、お腹には5本、盛り上がりの突起(キール)があります。
オサガメの口の中の歯がおそろしい!
オサガメの口の中はギザギザした歯がいっぱい生えています。口を開けるとサメみたいにギザギザ鋭い口の中なので、見た人は大抵びっくりします。
なんでこんなにトゲみたいな歯を持っているんでしょうか。
クラゲを丸飲みする
オサガメの主食はクラゲです。小さなサイズのクラゲを大きな体のオサガメが食べるので、大量のクラゲが必要になります。
そのためオサガメは、クラゲを海水と一緒に吸い込みます。そうすると、クラゲだけ口の中のギザギザした歯で引っかかり、海水だけが外に出ることができるのです。
また、 かなり長い(2m以上)食道にもトゲが付いており、お腹に届くまでにクラゲを粉々にします。
オサガメの潜水時間は150日と超長い
オサガメはとても体力のあるウミガメです。本気で潜れば約5ヶ月間(150日間)海に潜っていられるという驚異の潜水力を持っています。アカウミガメやアオウミガメなどの一般的なウミガメの潜水時間が約2時間なのと比べると、かなり長い潜水時間ですよね。
その理由は、エネルギー源として、酸素ではなくグリコーゲンを使うことができることです。長時間潜水しても体の中の酸素を失わずに済むので、潜水時間が長くても大丈夫なのです。
潜水できる深さも水深1000m 以上とすごく深いですし、時速24 km で約5 km 近く泳ぐこともできます。
驚異の体力にビックリです。
また、オサガメは、爬虫類て唯一の恒温動物で、冷たい海でも問題なく活動できます。
また2心房1心室の普通の爬虫類と違い、2心房2心室なので呼吸によるエネルギー生産も効率的に行うことができます。
オサガメが見られる水族館は日本にある?
オサカメを飼育している水族館は日本にはありません。
と言うか世界でも水族館では飼育されていません。なぜならオサガメは水槽にぶつかるだけでも死んでしまうことがあるくらい、飼育がとても難しいからです。
日本では、奄美大島の海や相模湾の海で見られると言われています。特に、日本で唯一、鹿児島県奄美大島の 『嘉徳海岸(かとくかいがん)』で、オサガメの産卵が見られます。
オサガメにはなかなか遭遇できることは少ないです。 もし興味がある方は、現地で実施されているアクティビティのツアーに参加してみてくださいね。
オサガメは絶滅危惧種?
オサガメは、様々な環境の変化に対応したくましく生きてきましたが、現在オサガメの固体数は減っています。一時期は『絶滅危惧種』に指定されていましたが、今は少し数が回復して『危急』というレベルに指定されています。
いずれにしても個体数が減っている希少な動物です。
オサガメの数が減っている原因は、紛れもなく人間です。船と衝突したり、食肉として食べられたり、網に絡まって溺れてしまったりしました。最近最も多いのは、漂流するレジ袋を食べて窒息死してしまうことです。
海に浮かぶビニール袋とクラゲは似ていますもんね。とっても悲しいです。
海にレジ袋は捨てないように、人間が気をつける必要がありますね。
リアル浦島太郎のカメのような大きなオサガメ。 みんなで守っていきたいですね。
世界最大オサガメの甲羅がない理由と口の中や潜水の秘密 まとめ
以上、世界最大の大きさを持つオサガメについてご紹介しました。甲羅がない理由や口の中の鋭い歯、深く長い潜水時間の秘密について、 調べてみましたが、知らないことばかりでした。1度はオサガメに会ってみたいなと思います。
奄美大島へ旅行する際に、是非希少な動物オサガメがいることも、是非覚えておいてくださいね。
他にも、 奄美大島特有の動物アマミノクロウサギについてご紹介しています。よろしければ合わせてご覧ください。
奄美大島への格安航空券はこちら
航空券と宿泊セットならこちら
★JAL
★スカイマーク